新たなる共同会社から発想する郊外型住宅団地の再生

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郊外型住宅団地の高齢化の急速な進展と持続可能性

高度経済成長期の頃、大都市・地方都市を問わず、その郊外に丘陵部を切り崩して、戸建て中心の住宅団地が数多く開発されました。それが現在では、高齢化が急速に進み疲弊を余儀なくされています。各種公共施設の老朽化、空地・空家の蚕食、暮らしの不便化などの諸問題を抱え込んでいる、オールドタウン化です。

郊外型住宅団地では、人の転出や転入がなくなり、今後急速に高齢化率が高まることになります。また、郊外型住宅団地の多くは、高度経済成長期に新しくつくられたものであり、歴史を持つ中心部や集落と比べ、土地に受け継がれるものも少なく、信頼や絆も希薄になりがちであることは想像に難くありません。地域の絆から解き放たれた個人社会が行き着いた先は、個人が社会とのつながりを喪失し、バラバラとなり、孤立、孤独、不安、手詰まり感に形容される社会になります。

そのような中、今回の東日本大震災は関係性、共同性、結びつき、地縁、コミュニティに彩られる社会こそが大事であることを気付かせてくれました。一言でいえば「絆」ではないでしょうか。近代的な市民社会の行き詰まり感が強まる中で、前近代の遺物ではなく、未来に向けた可能性として「共同体」というものを見つめ直していく必要があり、その現代の形こそが、新しい共助・共同のための組織体としての「まちづくり会社」です。

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