ans2号店(流通団地店)グランドオープン~取得者支援に加え提携住宅会社のCS(顧客満足)力向上にも注力~

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そのため、勉強会のような場を通じて、知識・情報武装を後押しし、取得検討者の不安を解消する――これもans の重要な使命だと考えています。先ほどのアンケート結果や2 号店の来店者数は、まさにそういった活動が評価された結果といえるでしょう。

なぜお客様が不安になるのか

かねてよりハイアスおよびans では、HOS-Index(後悔度指標)という考え方をベースに、住宅購入経験者を対象にしたリサーチを通じ、どういった要素が満足や後悔につながるかという研究を続けてきました。本誌においても、これまで何度かその概要について紹介してきました。

その中で得られた知見によれば、取得した住宅の、「建物性能」「経済性」もさることながら、「ヒアリング・説明」――つまり営業段階もしくは受注後の打合せといった面談の場において、購入者の想いを適切に把握し、またそれに沿った情報提供がなされているか――が「住宅取得」というイベント全体に対する自らの評価(後悔度)を大きく左右することがわかっています。

そのお客様に最適と思われる住宅会社を紹介して差し上げるのは、ans が果たすべき重要な役割です。ご紹介する企業の技術力や商品力、プランの作成・提案力など、重要な要素はいくつもありますが、とにかくまずもって鍵となるのは、両者が出会う初回の面談です。

以下は、ans で調査した面談に対するお客様の評価です。

29-08-2

この1 年で、数多くのお客様からの個別相談に対応し、実際にお客様と住宅会社を引き合わせる現場に立ち会ってきました。個々の営業担当者のスキルにもよりますが、総じていえるのは、お客様のタイプに合ったアプローチがなされていないケースが多いということです。

接客を行う際、重要なのはお客様の状態を把握することです。例えば、取得に向けた進捗度合いを基準に考える場合であれば、「見学を始めたばかり(判断基準無)」「少し情報収集をしている(判断基準が曖昧)」「多くの住宅会社を見学している(判断基準を持っている)」と、お客様を3 つのタイプに分けることができます。

面談の場では、目の前のお客様がどの段階にあるかに応じて、営業担当者はアプローチの仕方や話す内容を変えていく必要があります。

ご紹介の場に送り出している住宅会社の経営者の方からすれば、「我が社の営業マンがそんな初歩的なことができていないはずはない」との想いを持たれるに違いありません。しかしながら、担当の方の半分以上がアプローチ方法を誤り、初回面談において、実態・実力より低い「マイナス印象」をお客様に持たれているのです。「このお客様であれば、この住宅会社様が適しているはず」という私どもの事前調整にも拘わらず……です。結果的にお客様からは、面談後の感想として、「自分たちが聞きたい内容ではなく、担当者が伝えたい内容ばかりを一方的に聞かされた」「商品内容を聞きたかったのに自分の会社の経営理念を長々と話され嫌気がさした」といったお声を、私どもが伺うことになります。

住宅会社の対応力強化支援から好循環を

ans は、第三者的なアドバイザーとしてお客様に評価を頂いている一方で、住宅会社にとっては、マーケティング代行としての価値を認めて頂いています。今後は、初期面談においてお客様からの信頼や期待を得られるよう、研修会等の場を通じた営業担当者のCS(顧客満足)力向上に向けた支援活動にも力を入れていきたいと考えています。

ハイアスでは、中小工務店はもちろん、ハウスメーカーやビッグビルダー向けにも、数多くの研修を開発・実施してきた蓄積があります。今後は、これらの活動を通じて積み重ねたノウハウを、ans と提携されている住宅会社やその営業担当の皆様に提供していく計画です。

提携住宅会社のお客様対応力の向上は、その住宅会社自身の収益力強化はもとより、その会社に建築を依頼されるお客様にもメリットが及び、それがans ビジネスの評価にもつながります。是非ともこのような好循環を生む仕組みを作っていきたいと考えています。今後のans の活動にご期待ください。(塩崎)

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