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細かく分筆されていく住宅地では、建物が密集していく反面、近隣関係は薄くなり、コミュニケーションも家族単位のものになってきています。
建物の密集と近隣関係の希薄は、“適度な距離感”が失われた結果でもあるような気がします。
距離感を物理的・心理的なものとした時、物理的な距離(建物の密集)は、予算や校区、利便性などの影響で簡単にはコントロール出来ません。今回の計画は、敷地内でコントロール可能な心理的な距離を造ることをテーマに進めました。
まず、心理的な距離感を「誰からも浸食されないスペース(家)がありその中にいる自分」と、周囲との距離として考えました。絶対安全な場所があるからこそ、適度な距離を保っていられるのではないかと。ただし、その家は籠るためのものではなく外的ストレスを開放するものとして存在します。
個人の趣味や家族とのコミュニケーション、それぞれのライフスタイルを守るため、外に対しては閉じ、内に対しては開くように空間を組み立てています。
このモデルハウスは、近隣との適度な距離感と外的ストレスからの解放を基本に、“内に開く住宅”として造られています。