シリーズ眼を養う#030
R+house 住宅のデザインを探る

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森田 淳平 様

一級建築士事務所
森田淳平建築設計事務所

森田 淳平

30代の御夫婦と小さいお子様2人の4人家族が暮らす住宅の計画です。
敷地は比較的建て込んだ都市部にあり、3面が道路に面しています。
現地に行きますと3面道路を挟んだ向かいの既存住宅7軒が道路側にバルコニーを設置しており、三方から見られているような状況です。
このような環境でプライバシーの確保に配慮しながら、自然光に満たされた明るい住宅を作ることを考えました。仕掛けとして考えたのが光庭です。アプローチである玄関ポーチを外壁に囲まれた中庭として作り、内部をホワイトで仕上げることで太陽光がバウンドする自然光に満たされる光庭としています。この空間は道路から守られた子供の遊び場でもあり、外部から見えないように配慮された2階の洗濯物干し場としても機能するようにしています。リビングには光庭に隣接させて上部に吹抜を設けています。光を南側から直接取り込むのではなく、光庭でバウンドさせた光で満たすことで柔らかな自然光の吹抜空間を作ることを考えました。三方を道路に囲まれた今回のような敷地では窓の配置が難しいのですが、光庭を設けることで道路に直接面した窓を最小限としました。1階でもプライバシーを確保した空が見える開放的で明るいLDKを実現できたのではないかと考えています。

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