住宅・不動産業界の有識者、メディア運営者に聞いた
2022年に注目しているキーワード

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 検証 
松尾 和也
株式会社松尾設計室 代表取締役
「健康で快適な省エネ住宅を経済的に実現する」がモットー。「建築知識」「新建ハウジング」等の専門誌での執筆活動や、「断熱」「省エネ」に関する講演活動も多数行っている。著書には「エコハウス超入門」「ホントは安いエコハウス」などがある。

プロも素人も自分で検証することができるようになってきた。その結果これまでのようないい加減な営業トークが通用しなくなってきつつあることを知っておかなければなりません。例えばですが、太陽光発電はプロの間でも賛否両論分かれます。これまでであれば「○○さんがこう言われている」ということを拾ってくるのが関の山でしたが、今ではネット上に自分で値を好きに変更できるツールが出回っています。例えば、私のYouTubeを見て自らプログラム化した一般の方もいます※。性能を求める方は情報通で賢い方が多いです。その方々に知識負けしないために自分も自力で検証できる力を身につけておく必要があります。
https://zuborahouse.hatenablog.com/entry/20211008/1633678414

 インフレ圧力 
関 博計
株式会社住宅産業研究所 代表取締役社長
月刊TACT、週刊住宅産業エクスプレス発行人。
住宅産業のシンクタンクとして、広い視野での情報提供を行う。

2021年はコロナ禍から来たウッドショックが業界を揺さぶった。木材調達面ではある程度収束したが、価格上昇というところでは、まだ収束に至っていない。各社住宅価格の改定で値上げ対応しているが、価格改定前の受注残分は利益の下押しになり、2021年度の業績にもマイナス影響を与える見通しだ。そして今、原油価格高騰を始め、世界中でインフレ圧力が強まっており、住宅部資材も木材や鉄に留まらず、石膏ボード、アルミ、ガラス等、住宅の原価が全体的に上がってきている。資材価格高騰にどう向き合い、住宅価格上昇に消費者の購買力が何処まで付いて来れるかが焦点になる。

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