住宅・不動産業界の有識者、メディア運営者に聞いた
2022年に注目しているキーワード

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 指名買い 
福田 義紀
1980年7月生まれ。北海道函館市出身。明治大学卒業後、2003年飲食店経営者向け情報紙「調理と経営」入社。グループ内異動により、賃貸業界向け専門新聞社を経験後、2006年に「リフォーム産業新聞社」入社。2012年編集部デスク、2013年編集長を経て、2015年報道部長、2016年10月からは企画開発部部長を兼務。2020年3月取締役に就任。現在に至る。

コロナウイルスにより消費者の情報リテラシーが大きく向上しました。WEBでの検索スキルが上がり、リフォーム事業者を選ぶ目が厳しくなっています。HPやチラシなどで慎重に吟味した上で、問い合わせをするスタイルが増え、徐々に出始めたのが〝指名買い〟です。これは相見積もりではなく、一社を指名する方式での依頼手法。問い合わせ前までにWEBで得られる情報量が増加した結果、起きたと考えられます。SNSによる情報取得なども日常化し、消費者が問い合わせ時には勝負が決まっている〝指名買い〟が拡大する可能性は高いです。

 悪いインフレ 
三浦 祐成
株式会社新建新聞社 代表取締役社長
新建ハウジング・リノベーションジャーナル発行人。
住宅業界向け、生活者向け講演多数。

資材の納期遅れと値上げが続きインフレ的状況にあるが、インフレには良いインフレと悪いインフレがある。良いインフレとはモノの値段が上がっても需要が増える好景気状態で、企業も儲かるので給料を増やすことができ、消費も活発化する。景気が悪いなかモノの値段が上がるのが悪いインフレで、原価上昇・売価下落では企業は給料を増やせず、さらに価格競争が激化する。2022年にこの悪いインフレが加速すれば、資材の納期遅れとあいまって住宅関連事業者の経営を圧迫する。ただし、コスパが高いR+houseはこの悪いインフレを追い風にできる可能性があり、それを期待したい。

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