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計画地は、郊外の住宅地で建物の南側に庭をとるかたちの敷地が連続する南面配置の中にあった。
今回は、もともと1つの敷地を2つに分筆した上での計画であることから、建物の形状が南北に長くなることが考えられた。連続性が阻害されることで、隣地に及ぼす影響及び斜線制限を考慮し、隣接する部分及び、配置的に周囲より突出する部分の高さを抑え、下屋として計画した。
建主からの要望として、プライバシーの確保、及び上質な住空間の提案が求められたこと。また、南側は道路を挟んで住宅がたちならび、眺望を期待することができない周辺環境であったことから、外部とのつながりを空だけ残して遮断した中庭を設けることで、プライバシーの確保はもとより、住宅との比較の部分をつくり、あえて程よく不便さのある空間を連続させ、日常からの開放感と心地よさを得ようと試みた。また、趣味の写真を飾る場所として、日常の生活動線上に計画したかったこともあり、玄関からシューズクロークまでの間をあえて長くとった通り土間として計画した。一日の疲れを癒し、明日への活力を養う場所に帰る過程で、徐々にリラックスしていく上でも、効果的な場所と考えた。