ハイアス・アンド・カンパニーが運営する全国ネットワーク「リライフクラブ」は、「ハイアーFP」というシミュレーションツールを活用して、ファイナンシャルプランニング手法を住宅営業に導入し、顧客からの信用、信頼を高める営業スキルの向上に取り組んでいる。その主軸となるのが「住宅FPマスター」制度という独自の資格制度で、顧客との相談能力に優れ、高い知識、高い倫理観、高いスキルを備えた人材の育成を目的にしている。
このほど開かれた同組織の全国大会では、全国から選ばれた3人の「住宅FPマスター」による事例発表が行われた。厳正な審査の結果、㈱グローイング(京都府福知山市)代表取締役の大田康之氏が「住宅FPマスター」の最優秀者に贈られる「グランドマスター」に選ばれた。
全国大会に臨んだ大田氏は、「ローンに戦略を持つ」をテーマに、「ハイアーFP」を活用した日頃の営業提案の事例発表を行った。
大田氏は、「ハイアーFPを用いて対面でプレゼンテーションできるのが強みになる。プランや見積もりを提案する前に、ローン返済の総支払い額を極小化するシミュレーションを提案することで、医者と患者のような信頼に基づいた関係を構築することができている」と報告。大会の事例総括においても、「大田流ブーメラン営業(お客様が戻ってくる仕掛け)=圧倒的な相談了解獲得力と徹底したフレーミングがなせる技」と高い評価を得た。
大田流FPは、笑いを交えつつ、常に顧客の理解度を図りながら距離感の近い商談を進めることに加えて、あえて顧客を囲い込まない点にも特徴がある。また他社での住宅選びにも理解を持つ。その際には、「住宅取得で最も重要な資金プランの説明をしてくれるかどうかは、住宅会社を選ぶ重要なポイント」と必ず進言する。初回を含む早い接客段階で顧客と資金プラン相談をすることで、資金の重要性について理解が進むので、実に7割以上の顧客が再び大田氏を訪ねてくることになる「ブーメラン営業」を評価されたゆえんだ。
「住宅FPマスター」には最上位から、グランドマスター、マスター1級~3級があり、スキルの習熟度に応じて等級がランクアップしていく。その最上位に位置づけられるのが「グランドマスター」。これから毎年開かれる全国大会で、大田氏に続く新たなグランドマスターが輩出されることになる。