週刊ビル経営-平成30年9月17日(火)

ホテル運営会社 次の一手を探る

ファンドを設立で民泊物件建設加速

新生銀行グループの総合リース会社、昭和リース(東京都文京区)は、民泊施設開発へのファイナンス事業に注力している。このほど、戸建型宿泊施設「Rakuten STAY HOUSE×WILL STYLE」を展開しているハイアス・アンド・カンパニー(東京都品川区)と、楽天グループの民泊事業会社である楽天LIFULL STAY(東京都千代田区)との間で事業提携を締結した。

今後、設立されるファンドに対して、昭和リース、ブリッジ・シー・キャピタル(東京都中央区)、シルバーバックス・プリンシパル(東京都目黒区)は、投資事業有限責任組合を通じた匿名組合出資によるファイナンス支援を行っていく。同ファンドは「Rakuten STAY」の各宿泊施設を開発、保有し、楽天LIFULL STAYに運用代行を委託する。

昭和リースによる同スキームのプログラム化により、「Rakuten STAY」の宿泊施設開発に対する安定的な資金の確保や、幅広い資産の事業化が可能となるため、宿泊施設開発の加速が期待できる。同ファンドのアセットマネジメント業務は、ブリッジ・シー・キャピタルが担う。

同ファンドではまず、ハイアス社と楽天LIFULL STAYが共同開発した戸建型宿泊施設「Rakuten STAY HOUSE×WILL STYLE」の施設開発に対するファイナンスを行う予定。

この施設は旅館業法に基づく簡易宿所として運営されるもの。まとまった敷地を必要とする従来のホテル等の建設に比べ、様々な場所で効率的な施設の展開が可能なため、新たな宿泊需要を各地域に生み出すことができる。現在、島根県出雲市、栃木県那須郡などでの施設開発を予定しており、今後も地方都市を中心に展開していく計画。

楽天LIFULL STAYは、昨年11月に「Rakuten STAY」の提供を開始。これまでに同サービスのブランドとして、5月に「Rakuten STAY HOUSE」の一号店「Rakuten STAY HOUSE×WILL STYLE松江」が開業している。

「Rakuten STAY」は、個人・法人を含む不動産オーナーに対し、楽天が「Rakuten STAY」ブランドを提供し、楽天LIFULL STAYが、導入のコンサルティングから施工、清掃などの運用まで、委託会社の協力を得て一括して運用代行を行うサービス。

利用者は「Rakuten STAY」を導入した施設に宿泊すれば、どこでも一貫したコンセプトに基づいた設備、アメニティーグッズの利用や付帯サービスを受けることができるようになる。

ナインアワーズとカプセルホテルも

昭和リース(東京都文京区)は今回の提携に先立って、カプセルホテルを企画・運営しているナインアワーズ(東京都港区)とも業務提携を締結している。

ナインアワーズが出店する施設向けに設立する合同会社に対して、昭和リースが匿名組合出資によるファイナンス支援を行うもの。同スキームでは、合同会社の投資対象は不動産を含めた施設だが、不動産については所有権のほか、借地権も対象になっているのが特徴だ。このため安定的な資金の確保のほか、幅広い資産の事業化が可能になり、ナインアワーズとしても出店の加速できることになる。

第1号・2号店案件として「ナインアワーズ水道橋」、「ナインアワーズ麹町」に対して、匿名組合出資を実施した。これは、同社が出資した「ナインアワーズプロパティファンド合同会社」が、2施設を取得するために設立した合同に対して、匿名組合出資をそれぞれ実施したもの。貸付人にはリース会社大手のリコーリースとともに有力地銀である北陸銀行が参加し、アセットマネジメント(東京都中央区)が担当する。両施設とも2019年内の開業を予定している。

第3号となるのは、愛知県名古屋市に新規に出店する カプセルホテル「ナインアワーズ名古屋」(仮称)。ナインアワーズが中京地区にカプセルホテルを出店するのは今回が初めてとなる。2019年内に開業を予定。

こちらは両社が出資した「ナインアワーズプロパティファンド合同社」が、「ナインアワーズ名古屋」を取得するために設立した合同会社に対して匿名組合出資を実施した。

貸付人にリコーリースが参加し、アセットマネジメント業務は三幸オフィスマネジメントが担当する。

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